【このプログラムについて】
近年韓国ではゲイであることをカミングアウトした映画監督が増えているが、その中でも確かな実力で注目を集めているソ・ジュンムン監督にスポットを当てたプログラム。2作目の短編「蛍の光」(第2回AQFFで日本初上映)が世界中から高い評価を獲得した後に初長編に取り組むが、"ゲイの監督"であるが故の障壁に直面した時の心情を「チョンノの奇跡」(第3回AQFFで日本初上映)で語った監督。そんな中で、救いを求めるかのように作り始めたのが「REC」。2011年に日本で劇場公開された『昼間から呑む』で商業映画デビューを果たしたソン・サムドンが主演を務めている。本プログラムでは傑作「蛍の光」も同時上映する。
1.「REC」●66分●2011●日本初上映
2.「蛍の光」●Auld Lang Syne●26分●2007
【「REC」ストーリー】
ヨンジュンとジュンソクは、つきあって5年の記念日に、これまで決してやったことのない思い出を作ることを決めた。モーテルに行き、貴重な思い出をビデオカメラに記録する。しかし、夜が深まると、2人の愛は何か別のものに変わっていく…。
【「蛍の光」ストーリー】
若い頃、チャンシクとソンテは恋人同士だった。そんな2人が偶然ロイヤルサンクチュアリパークで再会する。過去の思い出を留めつつモーテルに行き、2人の関係について話す。一緒にいたことに、どんな意味があったかを理解するために…。
●Best Ensemble Cast Award, 15th Worldwide Short Film Festival(2009)
●Best Short Award, National Competition, 9th Seoul Int'l Film Festival(2008)
【監督プロフィール:SO Joon-moon】
1979年生まれ。イ=ソン・ヒイル監督が計画したオムニバス映画「カメリア・プロジェクト:ボギル島の三つのクィア・ストーリー」の中の1エピソードで監督デビューした。2作目の短編「蛍の光」は世界中から高い評価を獲得。
【「蛍の光」監督の言葉】
多くの人は自分の帰属する社会の固定概念にとらわれている。同性愛に対し、批判的であったり偏見を持つことは現代社会に存在する明らかな固定概念の一つだ。私は、同性愛が嫌悪的批判を受けるに値しないというメッセージを届けることを意図した。愛は誰もが等しく感じる根本的感情であるという事実に元づくものとして。