■タイトル:追憶のビーチ
■原題:Tanjong Rhu
■監督:ブー・ジュンフェン/Boo Junfeng
■制作国:シンガポール/Singapore
■制作年:2009年
■上映時間:19分
■受賞歴:
★Teddy Award Nomination
- 59th Berlin Film Festival
★Audience Award
-24th Torino GLBT Film Festival
■タイトル:コインランドリー
■原題:Laundromat
■監督:エドワード・グナワン/Edward Gunawan
■制作国:アメリカ/USA
■制作年:2007年
■上映時間:12分
■日本公開情報:日本初公開
★Audience Award for Best Short
- 18th Reel Pride: Fresno LGBT Film Festival
★Jury Award for Best Director for a Short Film
-19th CLIP: Tampa LGBT Film Festival
■タイトル:ポリス・ボックス
■原題:The Police Box
■監督:ジョッシュ・キム/Josh Kim
■制作国:香港/Hong Kong
■制作年:2006年
■上映時間:8分
■日本公開情報:日本初公開
■受賞歴:
★Audience Choice award
- I Shot Hong Kong Film Festival
★Best Short
-Birmingham SHOUT!
■タイトル:ポストカード
■原題:The Postcard
■監督:ジョッシュ・キム/Josh Kim
■制作国:韓国/South Korea
■制作年:2007年
■上映時間:15分
日本公開情報:日本初公開
■受賞歴:
★Honorable Mention Award for Short Film
- Los Angeles Asian Pacific Film Festival
★Best Foreign Language Film
- Long Island Gay and Lesbian Film Festival
■タイトル:蛍の光
■原題:Auld Lang Syne
■監督:ソ・ジュンムン/SO Joon-moon
■制作国:韓国/South Korea
■制作年:2007年
■上映時間:26分
■日本公開情報:日本初公開
■受賞歴:
★Best Short Award, National Competition
- 9th Seoul Int’l Film Festival
■『追憶のビーチ』ストーリー+解説:
1人の男が、昔タンジョン・ルーで出会った男との再会を通じて自分の気持ちに整理をつけようとする。
原題でもあるタンジョン・ルーは、シンガポールのイーストコーストにある、ゲイが集まるひっそりとしたビーチである。1993年、そこでおとり捜査があり、12人の男性が逮捕され禁固刑やムチ打ち刑に処せられた。この映画で語られているのは、その中の1人のその後についての架空の話である。
■監督プロフィール:
ブー・ジュンフェン
その後も映画を学び続け、2008年ラサール美術大学のパトナム・フィルムスクールで卒業生総代を務めた。
■フィルモグラフィー
1.Tanjong Rhu(2008)
2.Keluar Baris(2008)
3.Bedok Jetty(2008)
4.Lucky 7(2007)
5.Katong Fugue(2007)
6.The Changi Murals(2006)
7.Un Retrato De Familia(2004)
8.过客(2004)
■『コインランドリー』ストーリー+解説:
舞台は近所のコインランドリー。若いゲイのカップルが、ある年老いた男と出会い、人生には何でもない些細な日常の積み重ねこそが、愛を育むにはとても重要なんだと気づかされる。
■ 監督の言葉:
共同プロデューサであるデイヴィッドと私は、二人が手を組むこの初めてのプロジェクトで、二人の世界観をしっかり表現した映画を作りたいと思いました。そして、カミングアウトや若いハスラーたちの話も重要だけれど、私たち二人は映画作家として、大人のゲイやレズビアンの恋人たちの関係の深さや陰影をスクリーンの上に載せてみたい、あまり目のすることのない人物やシチュエーションを描いてみたいと思ったのです。
『コインランドリー』は、恋人たちが言い争いをしそして仲直りする、そして最後には愛がすべてを凌駕するような、完璧な理想世界を描いた映画です。現実の世界はそれほどスィートでも順調でもないかもしれない。それでも、ときには浮き世を離れてこんなファンタシーを思い描くができれば、とてもすばらしいのではないでしょうか。それは、最後には愛が勝利するということを思い出させてくれる、そして私たちはそれを信じ続けることができるのですから。
また、私たちはゲイコミュニティに特有な、世代間の愛憎関係を描くことにも興味がありました。ゲイ男性の間には年老いた男たちを嫌うという傾向が強く見られますが、同時に、人生の模範として彼らを仰ぎ見ることもあります。なぜなら、私たちゲイにとって同性の恋人との関係の手本を自分の親に求めることはできないのですから!
■監督プロフィール:
エドワード・グナワン
エドワード・グナワンは『父の面影』(AQFF2007で上映)という短編映画の台本とプロデュース、そして主演をつとめ、フレームライン・リリーシング社の配給により25の国際映画祭で上映された。ライターとしては2006年ジャカルタ国際映画祭のスクリプト・ディベロプメント・コンペティションにて入賞、ロッテルダム国際映画祭ではフーベルト・バルス・ファンドを受賞した。
彼は現在ロサンゼルスに住み、そこでつい先ごろ、Film Independent 協会のProject:Involve プログラムにて、アカデミー賞受賞者クリス・タシマの下、映画製作のコースを終了したばかりである。
■フィルモグラフィー
1.Laundromat(2007)
■『ポリス・ボックス』ストーリー+解説:
女の子が、警察官にラブレターを書き、警察官が巡回中に、ポリス・ボックスへ投げ入れる。嫉妬した少年が、ある日、その少女がポリス・ボックスにいたずらしているのを見て、二人にトリックを仕掛けようと決心するが…。
■ レビュー:
ジョシュ・キム監督が初めて制作した『ポリス・ボックス』は、4分間で語る無言の愛の物語。(ヒューストン・クロニクル)。
この作品は、いわば楽しいパズルボックス。ポリス・ボックスに残されたメッセージが笑い転げるほどおかしな誤解を生み、そして、欲望ゆえに、タブーや習慣を乗り越える。(サンフランシスコ・ベイ・エリア・レポーター)。
■『 ポストカード』ストーリー+解説:
郵便局の窓口の女性は、ある男性客がハガキにラブレターを書いて出すことで、自分の気を引こうとしているのだと思い違いをする。確かに彼はハガキである人物の気を引こうとしていたが…。
■監督プロフィール:
ジョッシュ・キム
■フィルモグラフィー
1.The Postcard(2007)
2.The Police Box(2006)
■『蛍の光』ストーリー+解説:
若い頃、恋人同士だったチャンシとソンテは、ある日、偶然の再会をする。モーテルに行き、あの頃の思い出を話す二人に、やがて理解と許しが訪れる。そして一夜が明けて…。
■ 監督の言葉:
自分の暮らす社会の既成概念に染まっている人は多い。同性愛に対する偏見や先入観も、現代社会に確かに存在する既成概念のひとつだ。私はこの映画で、同性愛者がいちいち目の敵にされる理由はないと伝えたかった。誰を愛そうと、愛とは人の心に備わった豊かな感情だという事実は同じなのだから。
■監督プロフィール:
ソ・ジュンムン
■フィルモグラフィー
1.Auld Lang Syne(2007)
2.Drifting Island-an episode of Camellia Project(2004)
豊かな感性と確かな実力でクィア映画の未来を担う、新世代のゲイ作家たちの短編を集めた珠玉の作品集!ーー今シンガポールで最も注目を集めている映像作家、ブー・ジュンフェンが、おとり捜査で逮捕された青年を描いた『追憶のビーチ』。ーーシナリオライターや俳優、モデルなど、マルチに活躍しているエドワード・グナワンの初監督作品『コインランドリー』。ーーロマンチックで粋なストーリー展開を得意とするジョッシュ・キムが、3部作構成で制作中の短編シリーズから『ポリス・ボックス』と『ポストカード』。ーー『後悔なんてしない』のイ=ソン・ヒイル監督が計画したオムニバス映画で監督デビュー。静かに、深く語る作風が魅力のソ・ジュンムンが、若い頃に恋人同士だった老人2人の姿を感動的に描いた『蛍の光』。